耕水原理
耕水原理の特性と効果
(7)リン・窒素・底泥が蛋白の生産に活かされる
バイオファンで活性化された水底の畑が、蛋白(プランクトン)を生産する能率は、土を耕して大豆を植えて蛋白を生産する農業の200倍だといわれている。つまり、1haの水域をバイオファンで耕して底泥に酸素を供給すると、水底には1haの活きた畑が形成されるが、この畑で生産される蛋白は、200haの土を耕して大豆を栽培して、蛋白を生産する農業に匹敵するほどの量である。
漁業は農業である。農作物の収穫は土を耕した耕作面積に比例するが、漁獲量は水を耕して活かした水底の面積に比例する。嫌われもののリン・窒素は、水底に形成された畑の肥料で、貴重な資源である。したがって、悪いアオコや異臭が生じている所、すなわち、リン・窒素に恵まれた水域をバイオファンで耕すと、活きた水底の広大な畑で、ヘドロとリン・窒素はプランクトンに変換されて、そこには大漁場が確立されることになる。
漁獲量は、池・湖沼・入り海の活きた水底の面積に比例する。このことからすると、耕水原理による漁業の振興が及ぼす効果、すなわち、全国の過疎地の活性化対策に及ぼす効果には、計り知れないものがある。