耕水原理
耕水原理の特性と効果
(11)水質の改善に雨水が利用できるようになる
年間降雨量の全国平均は1600mmで、これに池・湖沼・入り海の面積を掛けた容積に担当する、大雨量が年々水面に供給されていることになる。
ところが、 2月から9月までの期間に生じる温度成層や、塩分の濃度差による底層水の閉じ込めが原因で、水面に降る雨も流入する雨水も、底層水を置き去りにして流出している。水質の改善には活用されていない。この比重差の壁を打ち破って、水温や塩分による密度差を無くして雨水を活かすことができれば、より高度な水質改善が期待できるようになるのは確実である。耕水原理はこの期待にも応えるものである。
①温度成層を無くして、底泥に酸素を供給し、活きた水底で水を浄化する生物学的浄化作用と、
②温度成層を無くして、底層水と雨水の混合を図って底層水の滞留を防ぐ物理学的浄化作用で、
水質が年々着実に改善されていく経過は、"池・湖沼浄化方程式"に凝縮されている。
耕水原理の浄水効果は、この浄化方程式で保証されているのである。